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『カウンセリング・ブルー』ポエムというか詩というか短編小説のよう

カウンセリング・ブルー

私は叫ぶ わかって欲しくて
私は叫ぶ どれだけ必死か 伝わるように
私は叫ぶ 何度も何度も 激しく叫ぶ 何度も何度も
私は叫ぶ 私は叫ぶ

叫んで叫んで叫んでも いつまで経っても届かない
苦しくなって頭痛がしてきて 辛くなって吐き気がする
私はいっつも逃げ出すように 部屋の中から飛び出すの
家の中では潰されるから 私が吐き出す 澱んだ空気に

私は外の空気を吸って 少しだけれど気を取り直す
気分を変えに本屋へ寄った 本と気持ちは近いから 
ページをめくれば気分が変わる

哀しい時は漫画が良いわ 笑ってすべてを忘れよう
おすすめ棚に置いてある 漫画を手に取り その場で立ち読み

そこにはわたしが描かれてた
そこにはわたしが描かれてた

誰かに見られた気がしてね 私はとっさに振り向いた
しかしそこにはだーれもいなくて あるのは積まれた本の山

私は再び漫画を眺めた そこのわたしも振り向いて 私に気づかず漫画を読んだ
私はページを遡り 少し昔の漫画を読んだ

わたしは叫ぶ わかって欲しくて
わたしは叫ぶ どれだけ必死か 伝わるように
わたしは叫ぶ 何度も何度も 激しく叫ぶ 何度も何度も

大きな両手で両耳を ふさいだ人が描かれてた
うるさくって堪らない 冷たい目をして見つめてた
これでは叫ぶ意味がない 叫んだところで届かない

結局わたしが悪いのか わたしの事が嫌なのか
だーれもわたしの事なんて わかってくれない わかってよ
わたしの辛さは誰よりも 深くて深くて息苦し

漫画のわたしはそう言った
そんな私は漫画を読んで くだらないなと呟いた

誰が悪いとか関係なくて 声のボリューム下げればいいのに
相手が耳を塞ぐのは あなたの声が大きいからで
聞きたくないってわけじゃない どうしてそんな事なのに
この子は気が付かないのだろう

わたしは私じゃなかったな 私はちゃんとわかるもの
私はわかっている側だから この子のようにはならないよ

私はページを読み飛ばし 少し未来の漫画を読んだ

わたしは話す わかって欲しいと
わたしは話す どれだけ必死か 伝えるように
わたしは話す 何度も何度も根気を込めて

そこには冷たい両の目を 向こうにそらした人いて
哀しくって堪らない 冷たい心で見つめてた
これでは話す意味がない 話したところで届かない

結局何が悪いのか 一体何が嫌なのか
何もお前はわからない
お前の辛さは誰よりも 身勝手 見苦し 厚かましい

漫画のわたしはそう言った 私を見つめてそう言った
そんな私は漫画を置いて 一目散に逃げ出した

その漫画には続きがあった 私は何も知らないよ
知らない知らない知らないよ
お前は続きを知っている 知ってる知ってる知ってるよ

私は後ろを振り返る わたしは後ろを振り返る

そこにはわたしが描かれてた
そこには私が描かれてた

お前に私がわかるのか
お前にわたしがわかるのか

叫んでばかりで 話してばかりで
欲しいばかりで 自分ばかりで

わかったつもりで 聞いてるつもりで
お前は一人 何をした

お前なんてもういらないから わたしが代わってあげるから
私なんてもういらないから わたしが私をもらうから

私は叫ぶ わかったわかった
私は叫ぶ わたしの事を 知らなかっただけなんだ
私は叫ぶ 今からあなたを もっともっと教えてよ

わたしは叫ぶ もう遅い
わたしは叫ぶ チャンスはあった
わたしは叫ぶ 今まで何度も チャンスはあった

そんなチャンスに何してた

私は願う もう一度だけ
私は願う 他人を知りたい
私は願う 苦しさを 辛さをわかってあげたいの

わたしは願う もう一度だけ
私は願う もう一度だけ

そこには鏡が描かれてた
私は部屋でぽつんと座り 一人で鏡を覗いてた

なんだ鏡か 私は笑う
疲れているんだ 少し眠ろう

少し眠って目が覚めたなら 今日の話を誰かにしよう
私は深くベッドに沈み そのままぐっすり眠りに堕ちる

久しぶりにこんなに眠った 誰の話を聞いてあげるか
わたしは漫画を片手持って 部屋をひとりで飛び出した

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カウンセリング・ブルーという言葉がはじめに頭にありまして…

カウンセリング・ブルー-悩み

あたまの中にぽんと浮かんだカウンセリング・ブルーという単語。きっとあの時の感情を表現するならきっとそんな言葉になると思う。

誰かに相談しようとする時、本当にこの人に相談して良いのだろうか?と悩んでしまう。この人に相談した所で、わかってくれないのではないか?「悩んでいるのはお前だけじゃないよ、みんな同じだよ」なんて事を言われるかもしれないと考えてしまう。

誰も僕の悲しさや苦しさなんてわかってくれないだろう。そんな事を思うのです。

そして相談するのを辞めてしまう。僕の哀しみや苦しみは僕だけのものだ。どうせ人に弱みを見せた所で、何も良いことがない。人にバカにされるぐらなら、自分で解決してみせる。そんなふうに考えます。

僕の悲しみがわかってたまるか!

カウンセリング・ブルー-理解

それでも苦しくて苦しくて耐えられないようになり、爆発する。その時やっと人に相談するのです。

でもそのたびに後悔してしまう。僕の悲しみがわかってたまるか。なんでこの人はわかるわかると連呼するんだ。本当にわかってんのか!お前が思っている何十倍も辛いんだぞ!…なんて思ってしまう自分が出てきて、そんな自分が嫌いになるのです。そして後悔するのです。

結局、僕は不幸自慢がしたいだけなのかも知れなくて、こんな不幸な自分が可愛そうだよねと見せびらかしているだけなのかもしれません。哀しみとはなんだろう。苦しさとはなんだろう。

きっとそれは自分が生み出しているもので、自分によって止められるもの。でも止めようと思わないと止まらない。相談すればするほど止めようと思わなくなる不思議なもの。

悩みは文字通り、心の脳が生み出しているもの。きっとそれも脳と一緒で何かしらの信号を送っていて、なやめーなやめー不幸だ不幸だーお前は不幸だーなんて事を体に循環させているのかもしれない。

そんな悩んでばかりいる僕ですが、人の悩み相談には昔からよく乗るのです。そして自分のことは棚に上げて、人には立派に説教たれる。なんなんでしょうね。自分は出来ていないのに、人には言えちゃうやつ。

そういう状況を考えながら、今回は詩を書いてみました。詩?ショートショート?詩のようなリズムを大切にしつつ、物語風な事を書いてみたのです。自分への戒めのようなもので。

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カウンセリング・ブルーというポエム

カウンセリング・ブルー-ポエム

別に相談することが悪いというわけでもなく、相談する前に、この人にも悩みがあって、辛かったり苦しかったりする中で、時間を割いて、僕の話を聞いてくれているのだ。…なんていう感謝の気持ちが僕にはきっと足らなかったのかもしれません。

昔はもっともっと、人の悩みに寛大だったんですけどね。悩みに大小はない。悩みがあるならどんなことでも取り除かなければ辛いままなんだ。なんて事を言ったりしてね。

いやー、あの時の僕はモテた。人の悩みを聞ける人って少なかったみたいで、次から次へと相談しに来る人途絶えず。全部に全部真剣に話を聞いてね。

でも、今はもう駄目です。自分が体験した辛さとどうしても比較してしまう。当たり前を当たり前と思ってしまっている人へのいらだち、自らの努力でなんとかなる事なのに努力しようとせずに、うじうじ悩んでいる人へのいらだち。

本当にどうしようもないものは、自分がいくら努力してもなんともならない状況に陥ってしまったときなんだ。なんでそんな事わかんねーんだよ…。今ならまだ自分の力でなんとかなるでしょーが!とか相談を聞きながら思ってしまったりするのです。

もう僕が人の気持ちを理解しようとしなくなっちゃっている気がします。わかって欲しい。伝わって欲しい。理解してほしい。欲しい。自分ばっかり。そんな自分を表現したのが今回の詩です。

読む人によっては嫌な気分になる…のかな。

結局人って、窮地に追い込まれたらわかったふりして言い逃れするけど、喉元過ぎれば熱さを忘れて、もとに戻っちゃう。そんな感じだと思ったので、ラストもちょっとバッドエンドです。

人は簡単には変わらない。でも変わりたい。そんな僕でした。

ではでは、最後まで読んでくれたそこのあなた。本当にありがとうございます。

カウンセリング・ブルーという言葉はきっとないとは思うけど、誰かに相談したいと思った時、自分のことばっかり考えないで、まずは相手に感謝することから始めたいなぁ。

野口明人

ABOUT ME
野口 明人
好きな映画は『オーロラの彼方へ』。好きな小説は『十八の夏』。好きなCDは『Return to Forever』。好きな漫画は『惑星のさみだれ』。趣味はロードバイクで日本をぐるぐる。そんなノッポでうずまきな30代。埼玉出身。ブログは今年で10年目!!記事少ないけど。…でも、それぞれ魂込めて書いてきたはず。だから、今日も読んでくれてありがとう!

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