【ブログ小説】映画のような人生を:第二十五章「愛情」

ブログ小説の二十五回目の更新。愛情について。

キラキラネームというのが度々話題にあがりますが、実の所、名前の多様化というのは1965年から始まっているらしいです。

それまで女の子と言えば「○○子」という三音で最後に子が付く名前がベスト10に必ず入っていたらしいですが、1965年に「子」と付く名前がランキングから消えました

これはテレビの影響が大きいらしいんですよ。

んでね、一体キラキラネームというのがいつごろから加速したのかと言うと、一説によると木村拓哉と工藤静香の子供の名前が「心美(ここみ)」ちゃんだった事が始まりらしいのです。

響き重視で、うまい漢字を当てるというのがこの時、一般に広まって、キムタクをよく見ていた世代が、親になって子供に名前を付ける時にこの法則を利用したっていうね。

そう考えると本当に僕らって、テレビっ子世代だったんですねぇ。テレビ離れが加速している昨今ですが、キラキラネームブームが去った後はどんな感じで名前がつけられるのか楽しみです。

たまーにキラキラネームをバカにする人がいたりしますが、全体的にキラキラネームに移行していくのであれば、逆にそれはもうキラキラしていないのであって、常識やら時代になっていく気もしますけどね。

おそらく僕らの世代の名前だって、平安時代の人からみたら、何じゃそりゃって名前だと思うんですよ。だから良いんです。時代が変わってきたってだけの話なのです。

大切なのは名前には想いがこもっているという事。名前が付けられた時点で、誰かの愛情が注がれたって事なんですよ。…っていうのが今回の内容です。

…という事で、ここからは過去に書いた小説をブログ形式に変換して投稿していく企画。映画のような人生をというブログ小説をお送りします。

全部で39章分あるのですが、今回はその中で第二十五章「愛情」をお送りしたいと思います。どうぞよろしく。

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【ブログ小説】映画のような人生を:第二十五章「愛情」

ブログ小説-映画のような人生を-愛情-あらすじ

 それはロングピースが切れた時の出来事だった。千葉はいなかった。

 いつのもように土曜日の名前舞踏会に参加し、お酒を飲みながら初対面の人と楽しく当たり障りのない会話をしていた。そういう関係でいることは何も苦ではなかった。新しい人と出会い、その日が終わればもう二度と会うことはない。

 しかし、それが最初からわかっているからこそ、その一瞬を大切に過ごしている。今まで出会った人の名前も憶えているし顔も覚えている。ぼくの中に、関わった人間がどんどん蓄積されていくのだ。

 いまだに神田さんと出会う事はなかった。しかし、名前舞踏会では決まって神田さんのメッセージを伝えるという行事があった。その日はこんな話だったはずだ。

「あなたは名前をつけるという行動が何を表しているかを考えたことがあるでしょうか? 私はこう考えます。名前をつける事はその人に愛情を持つという事です。

 例えば、親は自分の子供に名前を付けます。それは一生あなたを愛しますと約束することなのです。今、日本では幸せなことに食に困るという事はなくなりました。

 しかし昔、食にも困っていた時代、今のようにスーパーもなく何から何まで自給自足をしなければならない時代、人々は家畜とともに生きていました。牛を飼えば牛乳が手に入る。鳥を飼えば卵が手に入る。馬を飼えば遠くに狩りに出かけることが出来る。今のようなペットとは違う感覚で動物とともに過ごしていたのです。

 ただし、その時代の人は動物に名前を与えませんでした。愛情を持つことは生きる事の障害になりえてしまったからです。彼らは食べ物に困った時、最終的には飼っていた牛や鳥、馬でさえ殺して食べなければなりませんでした。

 または誰かに譲り他のものと交換して飢えをしのがねばなりませんでした。その時、名前を付けていたらどうでしょうか。想像してみてください。あなたは自分の飼っているペットを殺せますか? 誰かに譲ることが出来るでしょうか?

 そのような過酷な事をしなければならない時代の人々は名前を与えない事によって自らの愛情という感情を遮断するという知恵を生み出していました。

 さて。そのことから言えば、人に名前を付けるというのは愛情を持つことという事なのです。あなたも経験があるでしょう。知り合いにあだ名をつけるということを。仲の良い友達にあだ名をつける。その事は、私はあなたに好意を持っていますと表現しているわけですね。

 私たちサークルアノニムは匿名性を楽しむ集団です。しかし、相手に好意を持ってはいけないという集団ではありません。ですから、もしこの場で出会った中で、いいな、この人ともっと仲良くなりたいなと思ったら、ぜひあだ名をつけてあげてください。これからもっともっとみなさんが仲良くなって楽しい生活を送れる事を願っています」

 ぼくはその話を聞いて、千葉や千秋さんになんてあだ名をつけようかなと考えていた。それと同時に愛情を持ってしまったら、別れる時にもっと大きな孤独を感じるんだろうなとも感じていた。

 そういう考えが巡りはじめるとぼくは落ち着きをなくし、煙草の本数も飛躍的に増えた。いつもなら名前舞踏会に二箱持っていけば事足りていた煙草だったが、その日は二箱吸った後も落ち着かなかった。イライラが募った。

 どうしようもなく煙草を吸いたくなったぼくは誰かにもらおうと歩いて回った。しかし、参加者の中にはロングピースのようなタール値が重たい煙草を吸っている人はいなく、ぼくは仕方がなく高橋さんの元に煙草をもらえるか聞きに行った。前に高橋さんがキセルを吸っていたのを見たことがあったからだ。彼は昔の趣向を好むような少し変わった巨漢だった。

「高橋さん、煙草もらえませんか? 今日持ってきたものがすべて無くなってしまって」

「あ、伊波君。今日も楽しんでるかい? 煙草ね。私はキセルで吸うから煙草は持っていないけれど、君は昔の煙草に興味はあるかい?」

「昔の煙草ですか? 新生とか敷島とかそういうやつですか?」

「それもあるけど、昔はねパイプで吸う事が一般的でね。このパイプがまた芸術的なんだよ。今もね一部では人気があって、骨董品として昔のパイプが出回ることがあるんだよ。それで吸う煙草は格別だよ。どうだい? 伊波君も吸ってみるかい?」

「今すぐ吸えるんですか?」煙草が切れていて少しイライラしていたぼくは、すぐに吸えるならなんでもよかった。

「これは秘密なんだけどね、この会場の二階でパイプの会というのを好きな人同士でやっていてね、密かに楽しんでいるんだよ。君もどうだい? ちょっと別途で参加費はかかってしまうけど興味深い体験が出来ると思うよ」

 お金の事なんてどうでもいい。とにかく煙草が吸いたい。

「それじゃ、その会に参加させてください」

 その返事をすると高橋さんはニコリと笑い太い手でぼくの手を握った。ぼくは連れて行かれるまま高橋さんの背中を眺め、この人はやっぱり体が大きいなと感じた。

 でも、普段高橋さんを大学で見かけないのはどうしてだろう。こんなに大きな体だったらすぐにでも気がつくはずなのに。そんな事を考えているといつの間にか目の前に小さな取っ手がある壁にたどり着いた。

「ここはね、もともと物置部屋だったところだからちょっと暗いけど我慢してね」と言いながら高橋さんはその取っ手を引き、部屋に入って行った。

 そこで日下部さんに出会った。

【ブログ小説】映画のような人生を:第二十五章「愛情」あとがき

ブログ小説-映画のような人生を-愛情-あとがき

さてさて。名前についての内容だったので、今回は少しそのことについて語りましょうかね。

僕は一度離婚しているんですが、昔から自分に子供が生まれたらどうするか?みたいな妄想が大好きで、中学校の時はそれだけでノート一冊埋めていたぐらいなんです。

妄想って良いですよね。お金はかからないし、自由だし、誰にも迷惑がかからない。なんて素晴らしい趣味だと今でも思っております。

子供の名前とか、もう何万通りと考えましたよ。でもやっぱり実際はその中から選びませんでしたけどね。一人で考えたものよりも二人で考えたものの方が良いなぁ〜って。

妄想は妄想内で完結するから良いのです。だからこそ、妄想は楽しいのです。

…ただ、僕にはこのブログがあるじゃないですか。言ってみれば、このブログだって妄想の塊みたいなものでして、あなたが読んでいるものも僕の頭の中で生み出した妄想なわけですよ。

なので今回は少しだけ、妄想の中で考えた子供の名前の話をしたいと思います。付き合っても良いよ!っていう場合だけ読んでいただいて、お前の妄想なぞ聞きとうない!という場合は、サーッとスクロールしてください。

さて。

僕が今まで考えた中でいっちばんかわいいという名前。それは「ましろ」ちゃんです。漢字はまだふさわしいのが見つかりません。真城がよいか、真白がいいか。茉代がいいか。

キラキラネームっていうわけではないですが、やっぱり僕はキムタクを見て育ってきた世代なので、音から先に考えちゃっているんですよね。

んで「色」にまつわる名前って良いなぁって思うんですよ。

ましろちゃん。あおいくん。みどりちゃん。三人そろって地球構成戦隊ノグチンジャー。白い雲。青い空。緑の大地。

兄弟姉妹で統一感あるのって憧れるんですよね。一郎、二郎、三郎みたいなのもグッド。THE 家族!って感じがするじゃないですか。

または一色に絞って、白いものシリーズも良いですね。ゆきちゃん、うさぎちゃん、まゆちゃん。うさぎちゃんは完全にセーラームーンですけど。

…と考えてみると、僕はやっぱり女の子の名前を考えることが多いんですよね。

一時期僕の中でマイブームだったのは、中性的な名前を考えることでした。女性も男性も使える名前。結構思いつかないんですよ。パッと思いつくのはあおいくんかな。

この名前の響きで男性と女性の判断が付くのって、何基準なんですかね。統計学? それとも有名人のイメージなんですかね。

「なお」っていう名前はどっちっぽいですか。僕の同級生にどっちもいたんですよ。なお君となおちゃんっていうのが。だから僕の中では「なお」って中性的なイメージがあるんです。

これがもし、女性の同級生しかいなかったら、僕の中で完全に「なお」は女の子のイメージだったと思います。

そう考えると、名前の性別像って、個人的な経験によるものなのかもしれませんね。

…おっと。話がどんどん広がっていってしまいそうなので、今回はこのへんで。

あなたが思う、最高の名前ってなんですか?

ではでは、【ブログ小説】映画のような人生を:第二十五章「愛情」でした。

野口明人

ここまで読んでいただき本当に、本当にありがとうございました!

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【ブログ小説】映画のような人生を:次回予告

ブログ小説-映画のような人生を-次回予告

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 その部屋で見たものは異様な光景だった。

次回へ続く!

【ブログ小説】映画のような人生を:今回のおすすめ

自分の名前に「ありがとう」を唱えるとどんどん幸運になる! ―ペルーの賢者「宇宙の法則」
4.3

著者:愛場千晶
出版:コスモトゥーワン
ページ数:172

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